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エネルギー自給へ 北広島で住民グループ実験 小川に発電装置設置

 小規模な水力発電を生活に取り入れる実験が、北広島町で始まった。自給自足の暮らしなどを実践する県内の住民グループ「オーガニック生活学校」が、電力会社に売らずに自家消費し、エネルギーの自給に役立てる。

 メンバーの一人、同町志路原の県職員佐々木拓治さん(46)方の近くを流れる小川に発電装置を設けた。不用となった洗濯機のモーターに水を受ける羽根を取り付け、回転させて発電する。出力は約250ワット。バッテリーに貯めて使用する。佐々木さん方で、電気料金の変化などを調べて水力発電の貢献度を検討する。

 設置作業の体験講座を4月27日、現地で開いた。メンバー4人と県内外の約20人が参加。参加者は発電の仕組みなどについて説明を聞き、さっそく装置を組み立てた。羽根に当てる水の量と勢いを確保するため、約350メートル上流で取水して発電機に直接水を流すポリエチレン製の管を敷設した。

 父と訪れた三原市の沼田小5年秦幹太君(11)は「羽根を回す水の勢いが強くて驚いた。電気ができる仕組みをもっと知りたい」と笑顔だった。佐々木さんは「今後、使用状況などを情報発信し、関心を深めてもらいたい」と話した。(畑山尚史)

(2013年5月5日朝刊掲載)

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