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「フクシマ50」 全国公開PR 若松監督ら

 東京電力福島第1原発事故の直後、現場で懸命に対応した作業員や技術者の姿を描いた映画「Fukushima 50(フクシマフィフティ)」の若松節朗監督や主演の佐藤浩市さんらが4日、東京都内の日本外国特派員協会で記者会見し、6日からの全国公開をPRした。

 出演した俳優渡辺謙さん、配給元のKADOKAWAの角川歴彦会長を加えた4人は、古里や家族を守るため死も覚悟して原発に残った人々の姿や事故現場で起きていた事実を伝える意義を語った。

 事故発生時の当直長を演じた佐藤さんは「映画化は『風化してはいけない』と思い直すにはぎりぎりだったのではないか。痛みを次の世代に語り継ぐために見てもらいたい」と話した。

 タイトルは、事故後の原発に残った作業員50人余を海外メディアが「フクシマフィフティ」と呼んだことにちなむ。映画製作に中国新聞社も協力した。欧州やアジアなど73の国と地域でも上映が決まっている。

(2020年3月5日朝刊掲載)

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