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トルーマン米大統領の孫、再び広島へ

 広島、長崎への原爆投下を命じたトルーマン米大統領(当時)の孫クリフトン・トルーマン・ダニエルさん(55)は2日、米ニューヨーク・マンハッタンでインタビューに応じ、昨年の初来日に続き、今年も6月に広島と長崎を訪れる計画を明らかにした。

 広島と長崎に1週間ずつ滞在し、被爆者の話を聞く予定。昨年8月も被爆者と面会したが短時間で終わったといい、今回は「(被爆者の)戦前の暮らしや両親の名前なども詳しく聞いて本にまとめたい」と話している。息子のウェスリーさん(24)も同行する。

 面会の撮影も行って、ミズーリ州にあるトルーマン図書館で資料化し、広く利用できるようにすることも考えているという。

 ダニエルさんは同日、ニューヨークの日米交流団体「ジャパン・ソサエティー」に集まった約150人の高校生を対象に、被爆者や第2次大戦中に原爆を開発した「マンハッタン計画」技術者の娘、 シンシア・ミラーさん(67) と講演した。

 シンシアさんは「父親のしたことを日本人に謝りたい」と涙ながらに謝罪。自身も激しい頭痛など、約130回もの核実験に携わった父親の被ばくに由来するとみられる体調不良に何十年も苦しめられ続けていると訴え、核兵器や放射能の恐ろしさを強調した。

(2013年5月4日朝刊掲載)

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