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被服支廠保存 市民ら要望書 県と市に

 原爆資料の収集、保全に取り組む市民団体「広島文学資料保全の会」(広島市中区)は13日、広島市内最大級の被爆建物「旧陸軍被服支廠(ししょう)」(南区)の全棟保存を求める要望書を、広島県と市に出した。

 要望書は、湯崎英彦知事と松井一実市長宛て。国、県、市の連携による全棟保存▽利活用に向けた前向きな協議の速やかな開始▽利活用策の一般公募―など5項目を掲げている。

 土屋時子代表(71)=中区=が県庁と市役所を訪れ、それぞれの担当者に渡した。「市民の声をくみ上げる形で、利活用を考えてもらいたい」と訴えた。

 被服支廠を巡っては、3棟を所有する県が安全対策の原案として「2棟解体、1棟の外観保存」の2020年度の着手を打ち出したが、被爆者たちの反発などで先送りを決定。今後は21年度予算編成に向けて議論する姿勢を示している。

(2020年3月14日朝刊掲載)

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