×

ニュース

被災者支援 現状を報告 山口県立大で記念講演

 開学72年目を迎えた山口市桜畠の山口県立大で15日、功労者表彰などの開学記念行事があった。岩手県宮古市の開業医熊坂義裕さんが記念講演し、東日本大震災を機に開設した24時間対応の無料電話相談「よりそいホットライン」について話した。

 熊坂さんは、津波や原発事故の被災地の現状と支援策を説明。震災後に家族が離散した人の声などを紹介し、「自殺者が増える懸念がある」と指摘した。電話相談には被災地以外からも悩みを訴える電話が相次ぐといい、他人のつらさをわが身としてとらえる人生観の重要性を語った。

 式典では江里健輔学長が「少子化やグローバル化などの課題に緊張感を持って取り組む必要がある」と訓示。功績があった学生や教員らに賞状を贈った。

(2013年5月16日朝刊掲載)

年別アーカイブ