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赤十字会議「核兵器は人道に反する」 広島国際会議 行動計画案まとめ閉幕

 核兵器廃絶に向け24カ国の赤十字社・赤新月社と赤十字国際委員会(ICRC)などが広島市で初めて開いた国際会議は17日、「核兵器は人道の理念に反する」との主張を広めることを柱とする4年間の行動計画案を取りまとめ、閉幕した。11月、オーストラリア・シドニーである代表者会議で正式に採択する。

 行動計画案は、赤十字の専用サイトで被爆証言などを見られるように整備するなど市民社会への情報発信▽各国政府への核軍縮の働き掛けの強化▽赤十字の組織間での情報共有―などの約20項目を掲げる。

 行動計画が採択されれば、2年後の2015年11月、各国赤十字が取り組みの進み具合を報告する場を設けることも申し合わせた。

 赤十字は11年11月の前回代表者会議で核兵器の非人道性を訴える決議を初めて採択。核軍縮の新たな流れをつくった。今回の会議も核使用の非人道性に焦点を当て、廃絶に向けた活動を強化する決議案をまとめた。代表者会議に諮る。

 閉幕後、日本赤十字社の田坂治国際部長は「被爆地開催が原爆被害の実相を踏まえた活発な議論につながった」と成果を強調した。(田中美千子)

(2013年5月18日朝刊掲載)

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