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被爆者と体験継承者つなぐ ポータルサイト来月開設 東京のNPO 

 NPO法人ノーモア・ヒバクシャ記憶遺産を継承する会(東京)は、被爆体験の継承に取り組む全国各地の活動につながりをつくり出すためのインターネットサイト「継承ポータル」を6月末をめどに開設する。同会が18日、東京都内で開いた総会で明らかにした。

 継承ポータルは、被爆体験を伝えたい被爆者個人や団体と、体験を受け継ぐ取り組みを進める個人・団体の情報を登録。データベース化することで双方がポータルを介して適切な相手を見つけ、自発的な交流につなげる。

 さらに、被爆体験を聞きたいという要望や、地域で継承活動を始める仲間を探したいというニーズにも応える。6月末の開設を目指し、登録する個人や団体を募集。高齢の被爆者でも利用しやすいサイトのデザインなどを詰める。

 伊藤和久事務局長は「これまで個と個でしかつながれなかった被爆者と受け継ぎ手に、最適な相手をマッチングさせたい」と話す。

 同会は作家の大江健三郎さんたちが呼び掛け、2011年12月に結成。昨年4月にNPO法人化した。被爆者の証言や運動の記録を収集、発信する「資料センター」の設立や、国連などへの「原爆の反人間性レポート」の提出を目指している。同会事務局Tel03(5216)7757。(藤村潤平)

(2013年5月19日朝刊掲載)

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