×

ニュース

平和の訴え 特別号で継承 「学ぼうヒロシマ」完成 広島など中高生に配布

 中国新聞社は、ちゅーピー子ども新聞の中学・高校生向け特別号「学ぼうヒロシマ」を制作、広島県内の中学・高校生全員に配る。被爆体験に基づき世界平和を訴えてきた被爆地広島の願いを若者に受け継いでもらうのが狙い。北村浩司総合編集本部長が21日、広島県教委を訪れ、下崎邦明教育長に贈呈した。

 中学生、高校生向けともタブロイド判カラー24ページ。朝刊連載中の被爆証言を聞く「記憶を受け継ぐ」がメーンで、「学徒動員」「学童疎開」「入市被爆」など戦争や原爆に関する用語も分かりやすく解説している。

 原爆投下の背景や世界の核兵器の現状なども紹介。社会の先生によるワークシートや被爆者を取材した中国新聞ジュニアライターの座談会も盛り込んだ。被爆証言の一部は英訳も掲載。中学、高校のレベルに合わせた英語の確認問題もある。

 北村本部長は「平和学習や授業などで広く使ってほしい」と説明。下崎教育長は「広島の若者として、被爆体験を学び発信することは大切。いろんな教科で活用できそうだ」と話していた。

 広島県内の全中学・高校と、中国新聞社と新聞活用協定を結んでいる山口県東部の9市町の国公立中学に届ける予定。(二井理江)

(2013年5月22日朝刊掲載)

年別アーカイブ