×

ニュース

陸自オスプレイ岩国着 木更津配備前 2機 基地に陸揚げ

 陸上自衛隊木更津駐屯地(千葉県木更津市)に配備する輸送機オスプレイ2機が8日、岩国市の米軍岩国基地に到着した。米本土から輸送された自衛隊機の陸揚げは今回が初めて。基地周辺ではオスプレイの搬入に反対する住民たちが抗議の声を上げた。

 民間輸送船グリーンリッジが午前8時25分ごろ基地の港湾施設に着岸。米軍関係者が2機の陸揚げ作業をした。基地近くの堤防では市民団体のメンバーたち約20人が集会を開き「安全が担保されていない飛行機はいらない」などと訴えた。

 中国四国防衛局によると、オスプレイは岩国基地で点検や整備、試験飛行をした後、木更津駐屯地に移す予定。ただ新型コロナウイルス感染拡大の影響で作業が遅れる可能性があり、時期の見通しは立っていない。

 岩国基地へのオスプレイの陸揚げを巡っては、米軍が2012年に初めて普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)に配備する12機を米本土から搬入。13、18年にも相次いで運び込んでいる。

 陸上自衛隊はオスプレイを計17機まで増やし、離島の防衛強化のため佐賀空港(佐賀市)に配備する方針。ただ地元漁協が反対しているため、5年間をめどに木更津駐屯地に暫定的に配備する。(永山啓一)

(2020年5月9日朝刊掲載)

年別アーカイブ