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災害時の医療対策探る 広島 整形外科学会が開幕

 日本整形外科学会の学術総会が23日、広島市中区の広島グリーンアリーナなど4会場で始まった。全国の整形外科医や医療関係者約8千人が26日まで、最新の研究成果や治療法を学ぶ。

 初日は「大災害の教訓と今後の課題」をテーマに、東日本大震災の被災地などで活動した医師5人が講演。福島県立医科大の紺野慎一教授は他の施設からも手術器具を取り寄せたと報告し、「災害時は、あらゆる外傷に対応できるよう備えることが大切」と指摘した。

 広島大原爆放射線医科学研究所の神谷研二前所長は福島第1原発事故に触れ、「科学的根拠に基づいて県民の健康を見守る必要がある。地元の医師も放射線が健康に与える影響を把握し、県民の不安に寄り添ってほしい」と強調した。

 学術総会長の広島大大学院の越智光夫教授も講演。日本の整形外科が、内視鏡の一種である関節鏡を使った手術の確立などで世界の医療の発展に貢献したことなどを紹介した。(永里真弓)

(2013年5月24日朝刊掲載)

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