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核軍縮の道筋考えよう 広島県、ICAN講座参加募る

 広島県は、世界の若者が被爆の実態を学び、核軍縮の道筋を考える講座「ICAN(アイキャン)アカデミー」について、2部に分けて開くと決めた。7~8月にインターネットで講義し、新型コロナウイルスの感染収束後に広島市で研修をする。1日、参加者の募集を始めた。26日まで。

 県はアカデミーを、被爆75年事業の一つと位置付ける。オンライン講座は7月13日~8月6日に開催。核兵器の非人道的影響や安全保障との関係を専門家たちが講義する。原爆の日には広島市の平和記念式典を視聴し、政府や市民社会の代表者と対話する。

 収束後に広島市で実施する研修の時期は未定。約5日間の日程で、原爆資料館(中区)を見学したり、被爆者の証言を聞いたりする内容を検討している。参加者は、おおむね25歳以下を対象に約30人を募る。県ホームページ(HP)「国際平和拠点ひろしま」で受け付け、リポートなどで選考する。

 アカデミーは、2017年にノーベル平和賞を受けた非政府組織(NGO)核兵器廃絶国際キャンペーン(ICAN)と連携し、19年度に広島市で初めて開いた。県平和推進プロジェクト・チームは「実物資料に触れて、被爆者と会うという意義を考え、苦肉の策として2部に分けた」と説明している。(宮野史康)

(2020年6月2日朝刊掲載)

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