×

ニュース

「親」被爆桜に復興誓う 福島の団体 広島訪問 幹に触れ「勇気湧いた」

 福島県沿岸部に桜を植えているプロジェクトの一行が27日、広島市中区を訪れた。ことし3月に贈られた被爆桜の苗木の「親」にも会い、東日本大震災と福島第1原発事故からの復興を誓った。

 一行は、NPO法人や自治体でつくる「ふくしま浜街道・桜プロジェクト」実行委員長の西本由美子さん(59)たち11人。被爆桜の苗木を贈った東区のNPO法人「二葉の里に桜並木を復活させる会」の田辺良平さん(78)=東区=と中区の碇神社を訪れ、被爆桜の幹に触れた。

 この被爆桜を接ぎ木し育てた苗木2本はいま、津波被害にあった福島県広野町で育つ。この春は花をつけなかったが、枝が茂り生育は順調という。植樹に行った田辺さんは「来春には花見ができそう。また現地に行きたいね」と声を掛けた。

 西本さんは「力強い被爆桜の姿を見て勇気が湧いた。がれき処理など課題は多いが、必ず復興を成し遂げる」と誓った。

 この日は、中区の原爆資料館や平和記念公園も巡った。28日は廿日市市の宮島を訪れて、帰る。(桑田勇樹、根石大輔)

(2013年5月28日朝刊掲載)

年別アーカイブ