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原爆資料館 の昨年度入館者数は135万人 4年連続で増

■記者 東海右佐衛門直柄

 広島平和文化センターは14日、原爆資料館(広島市中区)の2008年度の入館者を発表した。前年度比1.3%増の135万7233人と4年連続で増加。外国人が初めて18万人を突破した。ただ、不況の余波で1月からは減少に転じている。

 一方、同じ平和記念公園内にある国立広島原爆死没者追悼平和祈念館の2008年度入館者は、開設した2002年度以降最高の21万4677人に上った。原爆資料館と連携したPR活動や開館時間延長が実り、前年度比で2.0%増えた。

 原爆資料館の内訳をみると、窓口応対などで職員が外国人と判断した入館者は、4.0%増の18万1727人を記録。同センターは「海外の著名なガイドブックで宮島が紹介され、広島観光の人気が高まったため」とみている。

 月別では、昨年4-12月の入館者の合計は前年度比2.3%増となった。これに対し今年1-3月はいずれも0.8-7.5%減少。世界的な不況が影響したとみられる。

 「修学旅行生」は2。6%増の30万6648人だった。原爆資料館の前田耕一郎館長は、オバマ米大統領の核兵器全廃包括構想を挙げ「明るい展望が開けてきているが、核兵器使用の恐れは消えていない。これまで以上に戦争の無益さを訴えたい」と話している。

(2009年4月15日朝刊掲載)

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