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後世への思い短冊に 被爆70年へ向け募集 広島県被団協が定期総会

 広島への原爆投下から70年を迎える2015年8月に向け、広島県被団協(坪井直理事長)は、会員の被爆者約7千人に呼び掛け、後世に伝えたい一言を短冊に書き残す取り組みを始める。28日、広島市中区であった定期総会で申し合わせた。

 短冊には、平和への思い、原爆の悲惨さなどを自由に書く。7月から県内52カ所にある地域組織ごとに実施。来年6月をめどに県被団協で取りまとめる。

 短冊の束は核兵器廃絶のアピールに使い、15年に米ニューヨークである核拡散防止条約(NPT)再検討会議に持参することも検討する。

 総会では、地域ごとに会員の手記や被爆資料の掘り起こしを進めることも決めた。15年6月までに県内4カ所で、集まった手記や資料の展示会を開く。

 坪井理事長は「被爆者本人による運動は70年が最大のヤマ場だ。核兵器を何としても廃絶してほしいとの思いを残し、次世代につなぎたい」と話した。(田中美千子)

(2013年5月29日朝刊掲載)

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