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8・6向け学生サミット 広島大が初開設 体験聞き討論も

 広島大は、海外からの留学生を含む同大の学生が平和について意見を交わすプログラム「学生ヒロシマ『平和』を考えるサミット」を開設する。被爆体験を聞く勉強会や討論を重ね、8月6日に学生版平和宣言となる「2020学生ヒロシマ宣言」を発表する。被爆75年に合わせた初の試み。

 メンバーは学内公募で日本、米国、フランス、フィリピン、タイ、ブルガリア、チェコの7カ国の学部・大学院生計13人を選んだ。27日のオリエンテーションを手始めに十数回の勉強会や討論会を開く。被爆者からもオンラインで体験を聞く予定でいる。

 核問題や紛争、飢餓など人類が直面する課題にどう向き合うかを考え、新型コロナウイルス感染が広がった後の世界の在り方もテーマに据えるという。宣言は日英両語でまとめ、8月6日に東千田キャンパス(広島市中区)で代表者が読み上げ、ホームページなどでも発信する。

 他大学の参加も検討していたが、新型コロナの感染拡大により断念した。越智光夫学長は「被爆地の国立大として、被爆75年の節目に世界へ向けてメッセージを発信したい。ヒロシマの経験という原点に立ち返りながら、若い世代の視点で平和を考えてほしい」と話している。(長久豪佑)

(2020年6月27日朝刊掲載)

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