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全灰皿を1日限定封鎖 平和公園で「禁煙デー」 広島市 アンケートも開始

 世界禁煙デーの31日、広島市は平和記念公園(中区)にある灰皿5基にふたをして使えないようにし、1日限定で公園内を禁煙にした。合わせて、検討している全面禁煙化の判断材料とするため、賛否を市民や観光客に問うアンケートも始めた。6月末まで200人を目標に集め、結果を参考にして本年度内に全面禁煙にするかどうかを決める。(加納亜弥)

 31日は、市職員が約12ヘクタールの公園内に据え付けてある灰皿5基にプラスチック製のふたを取り付けた。同時に、公園を訪れた観光客や市民にアンケートをした。

 アンケートはまず、灰皿撤去への賛否を聞く。「残すべきだ」と回答した人には今の灰皿を残す方がいいか、喫煙ルームを設置する方がいいかを尋ねる。

 アンケートに答えた、たばこを吸わない男性(77)は「喫煙者にもくつろげる場所がないとかわいそう」。1年以上禁煙している女性(54)は「分煙を進めるため灰皿をなくしていい」と話した。「灰皿をなくしたら、ポイ捨てが増えるのでは」との声もあった。

 市は2008年度から世界禁煙デーに公園を禁煙にし、アンケートを実施。毎年7割程度が全面禁煙に賛同していた。だが12年度、20基あった灰皿を5基に減らすと、賛否が拮抗(きっこう)した。

 市緑政課は「世界から観光客が集まる特別な場所。景観面も配慮し慎重に検討したい」としている。一方で市は6月から、市中心部にある灰皿105基を順次撤去。代わりに喫煙ルームを設ける。

(2013年6月1日朝刊掲載)

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