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竹にともす平和思う心 全国一斉点灯の一環 竹原で23日イベント 小中学生がメッセージ

 竹筒内に明かりをともす「竹あかり」に平和への願いを込め、47都道府県で一斉に点灯するイベントが23日、竹原市を会場の一つに開かれる。新型コロナウイルス感染拡大で1年延期になった東京五輪の、当初の開幕に合わせた催し。竹原では地元の小中学生たちのメッセージ付きの照明を飾る予定で、制作が進んでいる。(山田祐)

 イベントは「みんなの想火(そうか)プロジェクト」と題し、竹あかり演出家として活動する熊本県の男性が知人たちに呼び掛けて始まった。各会場で午後8時からそれぞれ竹あかりをともす。ビデオ会議システム「Zoom(ズーム)」などで中継する。東京五輪の開幕日に合わせる計画は、五輪の延期でかなわなくなったが、新型コロナ収束への願いも込めて日程は変えずに実施することにした。

 広島県では、踊りながら書道パフォーマンスする「舞書家」として活動する竹原市の佐渡仁美さん(26)が担当者を務める。地元の小中学生たちのメッセージ付きの照明を飾る予定で、今月3日には中通小を訪問。6年生16人にイベントの趣旨を説明し、「平和と希望」をテーマに各自で考えた短文を、折り鶴の再生紙に筆書きしてもらった。

 森柊介(しゅうすけ)君(11)は「平和を大切にする気持ちが世界に伝わるよう、心を込めて書いた」と話した。佐渡さんたちが1枚ずつ竹筒に巻き付けて照明を作り、会場となる市内の古民家に並べる。竹原小と賀茂川中にも参加を呼び掛けており、子どもの作品は計約400人分になる。



 「戦後75年の節目でもある。広島からのメッセージを広く発信したい」と佐渡さん。クラウドファンディングサイト「キャンプファイヤー」で運営費の支援も募っている。

(2020年7月14日朝刊掲載)

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