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中学生の平和交流また中止 沖縄から大竹訪問 コロナ感染拡大防止

 大竹市教委は、1992年から続く沖縄県豊見城市との中学生相互訪問で、8月に予定していた沖縄からの訪問受け入れを見送る。新型コロナウイルスの感染拡大を防ぐため。大竹の生徒も3月、訪問を取りやめており、戦争の大きな被害を受けた両地の平和交流の中断が長引く。

 豊見城市から大竹訪問中止の申し入れがあった。豊見城の子は当初、8月5~8日に広島訪問を計画していた。例年は6日の原爆の日に、両地域の生徒が平和記念式典に出席しているが、新型コロナの感染状況を踏まえて見送った。

 相互訪問は、1年置きに広島、沖縄を交互に訪れ、28年間で約400人が交流して平和への思いを深めてきた。昨年夏は大竹側が訪れる番だったが台風で延期に。仕切り直しを予定していたことし3月は、新型コロナの感染拡大で中止になった。このため2018年夏以来実施できていない。

 今春の訪問中止を受け、大竹の生徒は豊見城に向けて「沖縄の戦争について知りたかった」などの思いをつづった手紙を送った。豊見城の生徒は手紙を喜んだという。大竹市教委生涯学習課の三井佳和課長は「意義深い交流を続けていく」とし、交流再開は来年に持ち越す。(白石誠)

(2020年7月15日朝刊掲載)

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