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入院患者 笑顔咲いた 原爆病院訪問 児童ら花贈る

 広島県安芸太田町の上殿小の5、6年生計5人が3日、広島市中区の広島赤十字・原爆病院を訪ね、入院患者に学校のそばで育てたササユリを届けた。全日本空輸の客室乗務員2人も同病院を訪れ、スズランの鉢植えを贈った。

 上殿小の児童は、ササユリに地元住民から寄せられたカスミソウなどをあしらった自作のフラワーアレンジメントを持参。談話室に集まった患者約20人に手渡し、笛の演奏や合唱も披露した。1カ月の入院生活を続ける佐伯区の田賀康治さん(74)は「元気をもらい、気持ちが明るくなった」と喜んだ。

 ササユリの地元での呼び方にちなむ同小の「山ゆり訪問」は1951年から続き、ことしで63回目。6年黒木厳汰君(11)は祖母、母と3世代の訪問となる。「下級生にも続けてほしい」と話した。

 全日空からは福山市出身の畠山梢さん(35)と、府中市出身の真野ももこさん(27)が訪問。北海道産のスズランの鉢植えと「すずらんの花言葉は『しあわせ』」とつづったしおりを患者約10人に配った。(田中美千子)

(2013年6月4日朝刊掲載)

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