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心の復興へ福島紙芝居 西区で9日 民話や原発避難体験まとめる

 広島市西区を活動拠点とする「まち物語制作委員会」は9日午前10時半から、西区の広島マリーナホップで福島第1原発事故の被災者から聞き取った現地の民話と避難体験をまとめた紙芝居3作を上演する。伝統文化を守る道を探るシンポジウムも開く。無料。

 紙芝居「見えない雲の下で」は、福島県浪江町出身で、避難生活中の昨年6月に84歳で亡くなった佐々木ヤス子さんの手記を基に作った。原発のある大熊町の住民の姿を描いた「大熊町避難民物語」も上演する。明治期から大熊町で受け継がれてきた祭りを紹介する「聖徳太子祭はじまり物語」も披露する。

 シンポでは、同委員会の新沢孝重会長(79)たちが、原発事故と震災の影響で失われつつある東北地方の文化を受け継ぎ、心の復興に生かす方法を話し合う。ジャズや中南米音楽のライブもある。

 同委員会は2012年から計63作の紙芝居を作った。100作を目指す。新沢会長は「福島に再び目を向けてほしい」と話している。(新山京子)

(2013年6月6日朝刊掲載)

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