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原発事故被害 忘れないで 江津で若者グループ訴え 「今も16万人が避難生活」

 東日本大震災の記憶を風化させないようにと、全国を巡って被災地の現状を伝えている若者たちが4日、島根県江津市で、福島第1原発事故で被害を受けた福島県の現状を報告した。

 訪れたのは全国ネットワーク「サークルジャパン」の湯沢真代表(26)たちメンバー4人。福島県国見町の八島千尋さん(20)が震災直後に撮影した写真を見せながら「原発事故の影響で今も16万人が県内外で避難生活を送っている。一人一人がそれぞれの分野で考え、同じような事故が起きたときは正しい判断をしてほしい」と約30人の聴衆に訴えた。

 湯沢さんは震災後、出身地の山形県米沢市の美容室を辞め、宮城県南三陸町などで1年4カ月間、ボランティア活動をした。体験を伝えようと昨年9月から、ことし3月11日まで全国約50カ所で実情を伝えた。

 震災の風化を防ぐため、4月から2回目の日本一周を始め、ボランティア活動で知り合った女性3人と9月まで50カ所余りで被災地の様子を伝える。(浜岡学)

(2013年6月6日朝刊掲載)

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