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平和の願い 世界中に 高校生大使 広島代表3人誓う

 国内外で核兵器廃絶を訴える本年度の高校生平和大使の広島地区代表に選ばれた県内の3人が31日、広島市役所で記者会見した。新型コロナウイルスの影響で8月にスイス・ジュネーブの国連欧州本部へ署名を届けるのは断念したが、署名活動などを通じて平和の願いを発信すると誓った。

 修道高2年楠康生さん(16)=東区、広島大付属高2年柚木優里奈さん(16)=安佐南区、福山高2年梶原百恵さん(16)=福山市。8月10日午前11時から平和記念公園で署名活動をする。9月上旬には、16都道府県の28人が広島市内で結団式を開く予定でいる。

 楠さんは、亡くなった祖父が入市被爆者。「被爆体験を直接聞くことはできなかったが、祖母や母親から核兵器の恐ろしさを伝え聞いた」と話し、得意な英語で被爆者の声を届けることを目標にした。

 柚木さんは、新型コロナの感染拡大による活動の制限について「オンラインで世界中の人とつながることができる今、新しい発信の方法を考えたい」と前を向いた。梶原さんは「平和の実現に向けて、できることを精いっぱい取り組みたい」と意気込んだ。

 平和大使は、広島、長崎両市の市民団体「高校生平和大使派遣委員会」が全国から募り、23代目。広島地区枠には39人が応募し、小論文と面接で選考した。(新山京子)

(2020年8月1日朝刊掲載)

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