×

ニュース

「平和」リボンに込め 核なき世界へ集い 広島市中区

 核兵器のない世界への願いを布に書いて掲げる「平和のリボン」の集いが1日、広島市中区の原爆資料館であった。1990年から5年ごとに開き、リボンを手に原爆ドームを囲ってきたが、今年は新型コロナウイルスの感染を防ぐために屋内で開催した。

 リボンは縦50センチ、横100センチで、全国の子どもやガールスカウトがハトや地球を絵の具や刺しゅうで描いたり、多言語で「平和」を記したりしている。被爆者やガールスカウト広島県連盟のメンバーでつくる「広島ピースリボンの会」の関係者約20人が参加し、約2千枚をいすの上に並べた。

 活動を長く支え、2015年に85歳で亡くなった渡辺美代子さんから活動を継いだ笠岡貞江さん(87)=西区=は、被爆体験を語った。「原爆は人々の夢や希望を命とともに奪った悪の塊だ。核兵器の悲惨さや恐ろしさを知らない人に伝えてほしい」と呼び掛けた。

 7回目となる今年は平和大通りをパレードする計画だったが、コロナ禍で断念した。活動を多くの人に知ってもらおうと、この日の様子はフェイスブックで配信した。(山田英和)

(2020年8月2日朝刊掲載)

年別アーカイブ