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恒久平和の実現へ決意 東広島で原爆死没者慰霊式

 東広島市原爆被害者の会は2日、同市の八本松地域センターで原爆死没者慰霊式を開いた。約40人が参列し慰霊碑に手を合わせた。

 被爆2世の中島健さん(73)=西条町吉行=が「恒久平和の実現に向けて全力を尽くす」と式辞。被爆体験の継承に尽力した高山等会長が6月に89歳で亡くなったことなども伝えられた。後任の会長は当面空席という。

 新型コロナウイルスの影響で規模を縮小し、被爆者の参加は1人だけ。千田国民学校4年だった御堂義之さん(84)=八本松町吉川=は、爆心地から1・5キロの現広島市中区千田町の自宅で被爆。1945年末までに母親や兄たち5人を亡くした。「原爆は生き残った人にとっても地獄。若い人には戦争はおかしいという認識をしっかり持ってほしい」と強調した。

 市によると、被爆者健康手帳を持つ市民は3月末で1691人で、昨年同期に比べ121人減った。(堅次亮平)

(2020年8月3日朝刊掲載)

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