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丸木位里の故郷 平和発信 安佐北区飯室 「原爆の図」複製展示

 広島市安佐北区安佐町飯室出身の画家丸木位里(1901~95年)と、俊(とし)夫妻の合作「原爆の図」の複製画2点の展示会が、地元の駅舎カフェRomui(ろむい)で開かれている。丸木位里の故郷で、利用者に原爆や戦争について考えてもらう狙い。6日まで。無料。

 15部作の水墨画のうち、2点の複製画を旧駅舎待合室に掲げている。1点は50年発表の「火」で、タペストリー8枚をつなぎあわせた縦1・8メートル、横7・2メートル。原爆投下後の惨状を表現する。もう1点の「署名」(56年発表)は縦90センチ、横3・6メートルのパネルで、東京での原水爆禁止署名運動を題材に描いている。

 原爆の日に合わせ、2018年から毎年、地元の宇津自治会が、原爆の図丸木美術館(埼玉県東松山市)から複製を借りて展示している。今年は7月31日から展示しており、じっくり鑑賞する来場者が目立つ。

 同カフェの免田洋子代表(60)は「被爆75年の節目に、改めて地元画家が伝えたかった平和の大切さを発信したい」と話している。展示は午前9時~午後3時。(重田広志)

(2020年8月4日朝刊掲載)

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