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朗読劇 ネット配信へ 井上ひさし戯曲「父と暮せば」 6、9日 東京の俳優ら初企画

 被爆3年後の広島を舞台にした劇作家井上ひさしの戯曲「父と暮せば」の朗読劇が、原爆の日の6日と9日、インターネットで配信される。新型コロナウイルスの感染拡大が広がる中でも、原爆について発信しようと東京の俳優たちが初めて企画した。無料。

 上演するのは、東京を拠点に活動する俳優の岡崎弥保(みほ)さんたちのグループ「桂月(けいげつ)企画」。東日本大震災を機に原発・原爆の問題への関心を高めた岡崎さんは、被爆者の証言を聞くなどして、2014年から毎年夏に都内で同作品の朗読劇を開いてきた。

 今年も公演を予定していたが、新型コロナの影響で中止に。岡崎さんは「コロナ禍でも広島の被爆者の証言が配信されていることを知り、私たちもできることをと考えた」と話す。

 「父と暮せば」は、被爆後の広島で生き残ったことに負い目を感じる娘の前に被爆死した父が幽霊となって現れる物語。6日は午後8時~9時50分、9日は午後2時~3時50分に配信される。桂月企画のホームページに案内の画面がある。桂月企画☎090(7216)2312。(水川恭輔)

(2020年8月4日朝刊掲載)

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