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全棟保存へネットツアー 4日市民団体 外観・歴史紹介

 旧陸軍被服支廠の全棟保存を求めて活動している市民グループが4日午後7時から、建物の外観や歴史をインターネット上で伝える「バーチャルツアー」を開く。新型コロナウイルスの影響で、関心があっても現地を訪問できない人が多いとみて、「多くの人と意見を交わせる場をつくりたい」と企画した。

 市民グループ「旧広島陸軍被服支廠倉庫の保存・活用キャンペーン」。メンバー3人がビデオ会議システムで、建物の歴史や、広島県と国の存廃議論の現状を解説する。メンバーが歩いて撮影した外観の動画も紹介し、全4棟が並ぶ迫力と被爆の痕跡を伝える。

 参加者同士で、建物の活用策などを話し合う時間も設ける。参加無料。グループのフェイスブックに申し込みフォームがあり、4日午後6時まで受け付ける。

 グループは、県が昨年12月に所有する3棟について「2棟解体、1棟外観保存」の原案を公表したのを受けて発足した。国管理の1棟を含めた全棟保存を求め、インターネットで2万5千人余りの署名を集めている。

 メンバーの一人で、呉市のシンガー・ソングライター瀬戸麻由さん(29)は「被服支廠をまだよく知らない、という人にこそ参加してほしい」と呼び掛けている。(久保友美恵)

(2020年8月4日朝刊掲載)

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