×

ニュース

ケン・中野さん死去 78歳 元米原爆被爆者協会長

 米国原爆被爆者協会長だったケン・中野(けん・なかの)さんが3月2日、ワシントン州シアトルで死去した。78歳。告別式はシアトル日本人長老教会で行われた。

 両親が移民したオレゴン州ポートランドで生まれ、1939年に家族で広島市へ戻り、県立広島二中2年の夏に動員先の東練兵場(東区)で被爆し、母を失った。帰国後はワシントン大を卒業し、ボーイング社上級技術スタッフの傍ら、在米被爆者の支援活動に早くから参加。米国原爆被爆者協会が運動方針から分裂した1993年に会長に就き、広島からの検診受け入れなどに努めた。核工場の風下被曝(ひばく)者らの支援にも協力し、全米の市民活動に貢献した人をたたえるジェファーソン賞を1997年に受けた。

(2009年4月21日朝刊掲載)

年別アーカイブ