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被爆遺構展示で基本計画 広島市 往時の街並みも紹介

 広島市は、平和記念公園(広島市中区)地下に残る旧中島地区の被爆遺構の展示公開に向けた市の有識者懇談会で、基本計画の概要を示した。原爆資料館東館北側の展示予定地に住居跡などの遺構を見学できる平屋施設を建て、被爆前の街並みや暮らしを紹介する写真や解説パネルを設ける。2021年度末の公開を目指す。

 計画では、平屋施設は60~70平方メートル。焼け落ちた土壁の実物や炭化した畳、板材のレプリカなど3・2メートル四方の「遺構面」を見られるようにし、壁面に1~2分程度の解説映像を映し出す。22年度以降、資料館東館から遺構展示への回遊を促す園路も整備する。

 中区であった懇談会には委員7人が出席。市は施設のイメージ図も公表し、計画はおおむね承認された。委員からは、元住民による被爆前の街に関する証言を紹介するよう求める意見などが出た。

 市は5~16日、被爆75年に合わせて遺構の仮展示の見学会を現地で開く。午前9時~午後4時半(5日のみ午後2時まで)。市平和推進課☎082(242)7831。(水川恭輔)

(2020年8月5日朝刊掲載)

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