×

ニュース

埋まらぬ寂しさ今も 呉署で殉職警察職員慰霊式

 犯罪捜査や災害対応などで殉職した呉署の警察職員の慰霊式が4日、同署内の慰霊碑前であった。2018年夏の西日本豪雨で亡くなった2人の遺族も参列。署員たち約60人が碑に献花して犠牲者を悼んだ。

 黙とうをささげた後、大木晋署長が「警察としての誇りと使命感を身をもって示された。尊い行動を胸に刻み、職員一丸となって職務にまい進する」と追悼の言葉を述べた。

 呉署では1929年以降に9人が殉職。西日本豪雨では、交通課の山崎賢弘(かつひろ)警部補=当時(29)=と晋川尚人警部補=当時(28)、いずれも2階級特進=が亡くなった。2人は、署から帰宅中の広島市安芸区矢野町で、複数の車が土砂災害で立ち往生している現場に遭遇。警察官を名乗り、一緒に避難する際に犠牲となった。

 参列した山崎警部補の父護さん(62)は「2年たった今も、言葉にならない息子への思いと寂しさが募る」と語った。(杉原和磨)

(2020年8月5日朝刊掲載)

年別アーカイブ