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連載 被爆70年

[ヒロシマは問う 被爆70年] 広島・東京・NY 高校生アンケート 証言の重み 日米共通

 被爆から70年の今を生きる若者の意識を探ろうと、日米の高校生を対象にしたアンケート。それぞれに平和学習の実績がある広島の基町高、東京の法政大高、米ニューヨークのスタイベサント高で配布、集計した。原爆投下の是非や核抑止力の必要性などをめぐり、被爆者との認識の差や、日米間の違いが見られた。一方で、所在地を問わず被爆証言に真剣に向き合い、平和を紡ごうとする生徒の姿も浮かび上がった。(道面雅量、金崎由美、山本慶一朗)

核兵器について

肉声に触れ廃絶を支持

 体験を語ることのできる被爆者は高齢化し、若い世代がその肉声に触れる機会は貴重になろうとしている。アンケートに回答した生徒で被爆者から直接、体験を聞いたことのある割合は、全体で69・7%。基町高で90・6%、法政大高で66・5%、スタイベサント高で31・4%だった。

 どういう形で聞いたかを複数回答で問うと、基町高では「授業の一環で」が9割を超えたほか、広島市内や周辺で生まれ育った生徒が大半なだけに「親族から個人的に」も17・7%あった。法政大高は、系列の中学で広島、長崎へ修学旅行をした生徒の内部進学が多いため、8割が「修学旅行で」と回答した。

 スタイベサント高では、日米交流団体ジャパン・ソサエティーの企画で被爆者を講師に招く機会などがあり「授業の一環で」が8割を超えた。「個人的に参加した集会で」が22・2%いたのは、基町高の7・6%、法政大高の1・3%に比べて高い。被爆国日本とは社会環境が違う米国で、受け身ではなく自発的に動く生徒の存在が浮かぶ。

 被爆体験を直接聞いたことがある割合と照らし合わせ、興味深い結果の出た設問がある。核兵器についての考えを尋ねたところ、七つの選択肢の中から「ただちに廃絶すべきだ」を選んだのは、基町高で68・0%、法政大高で59・9%、スタインベサント高で20・3%だった。被爆証言に触れた割合にほぼ比例し、この選択肢を選ぶ割合が多かった。

 原爆投下の年月日や時刻を尋ねた問いでは、正答率の高さで基町高、法政大高、スタイベサント高の順となり、大きな差が出た。

原爆投下の是非

米国生徒 2割「謝罪を」

 70年前の原爆投下の是非をめぐる認識は、若者と被爆者とでどう違うのだろうか。最も強い否定を示す「どんな理由であれ、投下すべきではなかった」を選んだのは、生徒全体で57・5%(三つまでの複数回答)。日本の被爆者が73・7%、海外在住の被爆者で69・2%だったのに比べると少ない。

 だが、八つの選択肢のうちでは最多。「非人道的な行為で許されない」が49・3%、「日本の敗戦は目に見えており、投下の必要はなかった」が38・2%で続き、上位三つの順番は被爆者と同じだった。

 3校を個別に見ると、日米の差も浮かんでくる。スタイベサント高では「終戦を早め、米軍が上陸作戦をすれば失われたはずの多くの命を救った」を27・9%が選択。日本の両校が10%未満なのに比べて多い。ただ、米国ではごく一般的な認識とされてきただけに、複数回答で3割未満というのは、若者の意識変化を映すともいえそうだ。

 米国には、原爆投下を真珠湾(パールハーバー)攻撃の応報として語る傾向もある。しかし、スタイベサント高で「日本が始めた戦争の結果である」を選んだのは15・1%で、基町高の方が30・9%と高かった。法政大高は10・1%だった。

 関連して「原爆投下について米国のリーダーは謝罪すべきか」を尋ねたところ、スタイベサント高では「謝罪の必要はない」が24・4%で、「謝罪すべきだ」の20・3%をやや上回った。米国の生徒の2割が「謝罪すべきだ」と明確にしたことは注目に値する。基町高、法政大高はともに「謝罪する、しないの議論を超えて、核兵器をなくす努力をすべきだ」が大多数を占めた。

核の傘は必要か

肯定29% ジレンマ反映

 高校生は今後、有権者として国の政策決定に関わっていく。「日本をはじめ同盟国の安全を保障するため、現状として米国の核兵器(核の傘)は必要と思うか」。率直に問うたところ、全体で37・4%が不必要と答える一方、必要とする生徒も29・5%いた。

 ほぼ同じ質問を日本の被爆者にした際も、32・8%が不必要、22・9%が必要とし、似た結果だった。核兵器の非人道性が国際的に認知され、核抑止力に頼らない安全保障が模索される動きの一方で、日米が関わる北東アジアの国際環境の厳しさも現実としてある。そのジレンマが、若者も被爆者も回答に共通して表れたようだ。

 3校を個別に見ると、スタイベサント高は「必要」が41・9%と高めだった。自由記述欄に「核兵器をめぐるルールを守らない国がある中で、米国は平和の維持に責任がある」と記した生徒もいた。続いて法政大高が28・6%、基町高が24・0%。「不必要」はこの逆の順になった。

 「近い将来、核兵器廃絶はできると思うか」との問いには、全体で「思わない」が70・8%で、「思う」の8・5%を大きく上回った。個別に見ると、スタイベサント高では「思わない」が86・0%に上り、法政大高が68・7%、基町高が64・6%だった。被爆者は「思わない」が国内で58・2%、海外で61・1%。若者の方が核廃絶にやや悲観的な傾向が出た。

 一方で、「自国の政府が核兵器廃絶に真剣に取り組んでいると思うか」と問うと、「真剣とは思えない」「どちらかといえば不十分」が全体で計46・6%。「取り組んでいる」「十分ではないが評価できる」の計32・6%を上回った。この傾向は3校に共通する。

原発について

「有効に活用」派が47%

 2011年の福島第1原発の事故を受け、核兵器にも共通する放射能の脅威にあらためて関心が高まっている。原発についての考えを聞いたところ、全体で34・3%が「脱原発を実現すべきだ」とする一方、「平和利用だから有効に活用すべきだ」の方が47・1%で上回った。

 脱原発を支持する割合は、法政大高(44・1%)、基町高(38・3%)、スタイベサント高(13・4%)の順で多かった。福島との距離を反映するようにも見える結果となった。スタイベサント高は、有効活用すべきだとの意見が7割に上った。

 「核兵器廃絶を目指すためにはどうするのがいいか」との質問に、「原発事故や核実験による放射能被害に注目し、脱原発の運動とも連携する」の選択肢も設けたところ、3校の違いが強く出た。三つまでの複数回答で、この選択肢を選んだ生徒はスタイベサント高で48・8%、法政大高で22・9%いたのに対し、基町高は14・6%にとどまった。広島は、核兵器に関心が集中する傾向がにじんでいる。

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自由記述

 アンケートの最後に、核兵器や戦争に反対するためにこれまでにしたことや、平和な世界をつくり出すために何をしたらいいかを自由記述してもらった。一部を要約して紹介する。

身近な平和をつくろう 祖父母の体験伝えたい

基町高

■自分の身の回りで起こっていることに目を向ける。いじめなどがあれば、見過ごさずしっかりと向き合っていく。
■核兵器の保有国が簡単に手放すとは考えにくいが、使わないようにさせることが今は必要。広島から各国首脳へと呼び掛ける。そのとき、高校生としての意見も出したい。
■小学校の頃に関東へ転校した際、周りの人が戦争や核兵器について知らないのに驚いた。平和学習が他県では行われていないと感じた。同時に、長崎について自分は無知だと気付いた。だから長崎について調べ、足も運んでみたい。
■何をしたら平和になるのか分からない。核兵器がなくなる=平和になるというわけではないと思う。
■けんかをせず、周りの人を大切にすること。友達と仲良くする。
■全世界の核兵器をなくすのなら国連の常任理事国からなくしていくべきだ。米国などは核兵器を持った疑いのある国を攻撃したりするが、敵をつぶしているようでしかない。
■絵が趣味なので、戦争に反対する絵を描きたい。
■将来の夢は教師になることだが、広島の出身者として県外の生徒にも平和の大切さを伝えたい。
■原爆の恐ろしさを伝えることが途切れてはいけない。被爆者の話を聞いた人が後世に伝え、二度と核兵器などを使う戦争が起こらないように、世界の平和に向けて考えてもらうようにしたい。
■日本が今までしてきた戦争についてもっと知りたい。日本が被害を受けたことだけではなく、他国にどんなことをしたのかも。
■原爆の日には黙とうをしている。大人になっても広島を離れても続け、原爆を忘れないようにしたい。
■今の日本政府は戦争に向かっているように見える。政治家は自分は戦わないから、戦争をするようなことも平気で言える。それを止めるには一人一人の論理的な反対意見が必要。
■自分の身近なところから平和をつくる。困っている人を放っておかない。一人一人がそういう気持ちを持って人と関われば平和になると思う。国同士でも同じだと思う。
■これから大学に進めば他地域の人にたくさん出会うと思う。もしその人たちが原爆について知らないなら教えたい。祖父母から聞いた被爆体験を忘れず、子どもや孫の世代にも伝えていきたい。
■相手のことをよく知る。それなしには相手に言う意見も、争いをとどめる力にならないだろうから。
■広島のことを海外で話せるよう、今学んでいる英語を役立てたい。

戦争加害知らなければ まずは広島訪ねること

法政大高

■今、世界で何が起きているかを知る。その原因は何かを考える。私の国では戦争は起きていないけれど、戦争は人ごとではないことを知る。
■われわれが池に小石を投げたとする。初めは小さいが、それが大きな波となり向こう岸に着く。小さな小石を投げるべきだ。そして平和への意識が広まっていってほしい。
■原爆がどれだけひどいかではなく、どうすればなくなるかを考えるべきだ。
■戦争や平和に関して学び、考え、意見を持つことだ。過去より今、未来のことを考えるべきだ。
■核兵器を含め、最近の兵器は殺される人々の顔を見ることもなく殺せる。人の尊厳を大切にする気持ちが少なくなっている。
■平和への願いを込めて折り鶴を折った。戦争の記念日には家族で話し合っている。
■国際会議の場で被爆体験を語り、世界中に残酷さを伝えることが、平和への道につながる。
■日本での戦争被害者は高齢化が進んでいる。若い私たちが戦争について知り、後の世代にも伝えていきたい。
■日本は被爆国だが、そこに至るまでの原因や背景、戦争加害の面も知らなければならない。
■一人一人が核兵器に反対し、発言していくことが大事だと思う。
■米国人は核兵器を使って戦争が早く終わったと思うかもしれない。だが、罪のないたくさんの大切な命が奪われたことはよく知られていない。世界中の教科書に書かれるべきことだ。
■核兵器の非道さを世界に訴え、原発とともになくすべきだ。
■自分は自衛官を目指している。日本は国を守る力を付けてほしい。
■原爆について知ろうと広島へ行った。まずは原爆を受けた場所で、見て知ることが大切だと思う。
■被爆体験を直接聞ける最後の世代になりつつあることを踏まえ、修学旅行で見聞きしたことを次の世代に伝えていく。何が起き、自分は何を考えたかなどを伝えていく。

戦争の必要はあり得る 核兵器放棄する先例を

スタイベサント高

■広島に原爆を落としてすぐ後に長崎に落とすべきではなかった。
■友人が原爆投下について「戦争を早く終わらせた」と言った。わたしは強く反対し、技術的にも倫理的にも原爆投下がなぜ悪いかを主張した。彼は今や核兵器に反対する一人になっている。
■最もシンプルなことは、自分たちの地域社会で意思疎通すること。それが地域、市、州の指導者、ついには連邦政府に達する。
■世界を旅して多様な人と会い、他者と考えを共有すること。平和な世界をつくるには、違いを受け入れ、認め合う必要がある。
■自分は戦争に加担したわけではないが、可能なら日本に行き、謝罪の意を伝えたい。
■戦争で勝った者が「正しい」のではなく、単に「強い」だけ。戦争は、戦うよう強いられた者から人間性を奪う。
■教科書では、戦争の残酷な記述はしばしば削除され、フィルターにかけられる。過去の事実を知り、同じ過ちが繰り返されないようにすべきだ。
■どんなに平和に向けて努力しても、妥協できないと戦争は不可避になる。平和な世界のためには、平和的な妥協を促すべきだ。
■小さい頃は戦争に反対していたけれど、今は戦争が必要な場合もあり得ると思っている。例えばロシアが隣国を侵略したら、米国や世界の大国は行動を起こさなければならない。
■戦争を美化することをやめるべきだ。勝者が何を得るかではなく、どれだけの流血と暴力があり、命と家族が失われたのかに注目することだ。
■核兵器はとても危険で、一発で都市を壊滅させることができる。だが廃絶はあまりにステップが大きすぎる。
■国々は自らの戦争犯罪についても率直に述べるべきだ。歴史の授業で教え、繰り返されないようにしなければならない。
■核拡散の課題について関心があり、調べ学習を通して、全ての核兵器は極端に危険であるため禁止されるべきだと考えるようになった。
■原爆が被爆者と後の世代にどんな影響をもたらしたのか、気付くことが大きな変化につながる。インターネットを使って広め、学校でも教えるべきだ。
■核兵器を廃絶するには、他国に廃棄を求める前に自ら放棄する先例を示すべきだ。
■まず戦争の現実を自覚すること。世界には、捨て石となった犠牲者について理解することなく戦争を賛美する人がいる。
■核兵器を作らせないための施策はあっても、ルールを守らない国はある。米国などの特定の国が平和な世界の維持を担うべきだ。
■核兵器は必要ない。罪のない人々にも無差別に被害を及ぼす。銃のような通常の武器でも既に十分に有害だ。
■歴史の授業で日本に原爆を投下したことの必要性をめぐり議論したとき、私は反対意見を述べた。広島と長崎で私が学んだことを、その根拠とした。
■戦争は常に文明の一部だ。
■自分と近い信念を持つ人に投票すること。友達や家族と議論すること。核兵器と戦争に反対する運動に参加すること。プロパガンダを流さない、誠実な政府を支持すること。

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視野広げる教育が大切

NPO法人「ANT―Hiroshima」 渡部朋子理事長に聞く

 アンケートから読み取れる傾向について、平和学習の事情に詳しい広島市のNPO法人「ANT―Hiroshima」の渡部朋子理事長に聞いた。

  ―全体的にどんな印象を受けましたか。
 3校の生徒がそれぞれの地で、被爆者の証言に触れることの大切さや、ヒロシマとのつながりを意識している。平和に対する考えを表そうとする誠実さが伝わってきた。同時に、歴史を多角的な視点で見て自分の意見を持つ力を育てる学校教育の重要性についても考えさせられた。

真珠湾攻撃の日時

  ―例えばどんな点ですか。
 原爆が落とされた年月日と時刻についての設問は、その一つだろう。広島の生徒の正答率が圧倒的に高いのは当然といえる。だが、第2次世界大戦をはじめとする近現代史へのより深い関心と理解に裏打ちされているかといえば楽観できない。

 米国人なら知っているであろう、真珠湾攻撃の日時を問われれば日本の生徒はどうなるだろう。沖縄戦が終結した日、あるいは終戦の日は。長崎に原爆が投下された時刻は、広島の子もあまり知らないようだ。

  ―原爆投下の是非をめぐっては、日米で差がありますね。
 米国の高校生は、原爆投下をめぐる多様な見解や論争の存在を授業で提示された上で、議論を通して自らの考えを打ち立てているようだ。原爆被害の実態を踏まえていない面もあるが、自由記述から伝わってくる。

 一方で日本の生徒は、被爆者から話を聞いたり原爆資料館を見学したりして知った範囲の中で考え、「だから戦争はいけない」と言うのにとどまっているように見受けられる。「日本本土での地上戦になれば失われていた100万人の命を原爆が救った」という説は米国で根強いが、そういった論自体を知らないのかもしれない。

  ―米国の生徒の2割が、大統領は原爆投下について「謝罪すべきだ」と明確にしました。この選択肢を選んだ割合は日本の生徒よりも多い。どう見ますか。
 「正義」に重きを置いて責任の所在を突き詰めるとともに、自分の意見をイエスかノーかで表そうとするのが米国。文化的、宗教的な背景があると思う。日本の生徒の多くが選んだ選択肢は、日本的な「あいまいさ」と関係しているのだろう。同時に、被害者としての憎しみを超えて核兵器廃絶を求める被爆者の姿とも通じている。

「知性」と「感性」で

  ―若い世代の意識と行動は、平和な世界へ向かうための鍵となります。自由記述から何が読み取れますか。
 日本の生徒は、戦争と平和についてとても誠実に考えている。一方で米国の生徒と比べ、自ら行動して社会に働き掛ける姿勢は強くない。いじめをしない、人に優しくする、といった身の回りの世界に終始しがちな傾向は気になる。

 とはいえ、視野を広めるきっかけがあれば、この差はすぐ縮まるだろう。他県に住んだ時、原爆について知られていない実態に触れた広島の生徒の自由記述に、大きな可能性を感じた。歴史教育などを通して得る「知性」と、被爆者たちと触れ合って共感する「感性」の両方で、核兵器や平和の問題に積極的に向き合ってほしい。

わたなべ・ともこ
 53年、広島市中区生まれ。広島修道大卒。89年に「アジアの友と手をつなぐ広島市民の会」を設立し、07年に「ANT―Hiroshima」に衣替えした。市民や子ども、海外からの研修生を対象に、国際理解教育や平和教育を進める。広島市教育委員などを歴任。

基町高  法政大高  スタイベサント高 ただちに廃絶すべき、核軍縮を進めるべき、現状を維持、管理を厳重にすべき、開発、保有もやむを得ない、その他、分からない、無回答 ① どんな理由であれ、投下すべきではなかった ② 非人道的な行為で許されない ③ 日本の敗戦は目に見えており、投下の必要はなかった ④ 戦争中だから、やむを得なかった ⑤ 終戦を早め、失われたはずの多くの命を救った ⑥ 日本が始めた戦争の結果である ⑦ その他 ⑧ 分からない

思う 思わない 分からない 無回答 基町高  法政大高  スタイベサント高 脱原発を実現すべき、有効に活用していくべき、推進すべき、その他、分からない、無回答 問題と回答
(単位は%、自由記述式の質問は除く。小数点以下第2位を四捨五入したため、合計が100にならない場合がある。複数回答は合計が100を超える)

①全体(749人)
②基町高(350人)
③法政大高(227人)
④スタイベサント高(172人)

米軍が原爆を投下し た年月日、時刻を知 っていますか

広島投下の年月日と時刻の正答率

①52.6
②92.9
③26.4
④5.2

広島と長崎の年月日の正答率
①70.1
②88.3
③85.0
④13.4

広島と長、両方の年月日と時刻の正答率
①26.3
②48.6
③10.6
④1.7

広島や長崎の被爆者から直接、被爆体験を聞いたことがありますか

ある
①69.7
②90.6
③66.5
④31.4

ない
①29.9
②9.4
③33.0
④67.4

無回答
①0.4
②0.0
③0.4
④1.2

(「ある」との回答者に)どういう場で聞きましたか=複数回答

被爆者である祖父祖母、親族から個人的に
①11.9
②17.7
③4.0
④0.0

学校での授業の一環で
①76.8
②93.4
③39.7
④83.3

広島・長崎への修学旅行で
①30.8
②12.0
③81.5
④0.0

個人的に参加した集会で
①7.3
②7.6
③1.3
④22.2

その他
①3.1
②2.8
③0.0
④13.0

被爆体験の記録を見聞きしたことがありますか(教科書の記述やマスメディアの短いニュースは除く。)ある場合、次のどれでしたか=複数回答

被爆者の証言映像や録音を視聴した
①50.6
②48.0
③50.2
④56.4

被爆者の手記を読んだ
①25.5
②18.6
③18.9
④48.3

被爆者が記憶を再現した絵を見た
①36.8
②44.0
③29.5
④32.0

被爆地や被爆者の姿を記録した写真集を見た
①39.4
②40.6
③37.4
④39.5

漫画や映画、文学など文化的表現を通じて触れた
①60.5
②64.3
③55.9
④58.7

広島や長崎の原爆資料館を見学した
①60.1
②88.6
③59.0
④3.5

その他
①2.1
②2.3
③0.0
④4.7

ない
①4.9
②0.9
③8.8
④8.1

広島、長崎への原爆投下の是非について、自分の考えに近いものを選んでください=三つまでの複数回答

どんな理由であれ、投下すべきではなかった
①57.5
②60.9
③65.2
④40.7

非人道的な行為で許されない
①49.3
②55.1
③47.1
④40.1

日本の敗戦は目に見えており、投下の必要はなかった
①38.2
②27.7
③49.3
④44.8

戦争中だから、やむを得なかった
①10.7
②12.0
③7.0
④12.8

終戦を早め、米軍の上陸作戦をすれば失われたはずの多くの命を救った
①12.3
②6.9
③8.8
④27.9

日本が始めた戦争の結果である
①21.0
②30.9
③10.1
④15.1

その他
①4.8
②3.1
③0.9
④13.4

分からない
①3.5
②2.6
③0.4
④9.3

原爆投下について米国のリーダーは謝罪すべきかどうか、自分の考えに最も近いものを選んでください

謝罪すべきだ
①10.4
②9.1
③4.8
④20.3

謝罪する必要はない
①13.0
②9.1
③10.1
④24.4

謝罪する、しないの 議論を超えて、核兵器をなくす努力をすべきだ
①68.4
②77.1
③77.5
④38.4

その他
①2.4
②1.1
③0.9
④7.0

分からない
①4.8
②2.9
③4.0
④9.9

無回答
①1.1
②0.6
③2.6
④0.0

核兵器について自分の自分の考えに最も近いものを選んでください

極めて非人道的であり、ただちに廃絶すべきだ
  ①54.6
②68.0
③59.9
④20.3

核拡散防止条約(N PT)が定める5カ国に保有を限定し、核軍縮を進めるべきだ
①10.4
②11.7
③9.7
④8.7

現状で核戦争は防げているのだから、現状を維持するのがよい
①3.9
②2.0
③4.8
④20.3

テロリストの手に渡 ることを最も警戒すべきであり、管理を厳重にすべきだ
①18.4
②14.0
③15.4
④31.4

自国を守るためにはどの国が開発、保有に乗り出してもやむを得ない
①6.0
②0.3
③1.3
④23.8

その他
①3.1
②1.7
③1.8
④7.6

分からない
①2.7
②2.0
③4.4
④1.7

無回答
①0.9
②0.3
③2.6
④0.0

原子力発電について自分の考えに最も近いもの選んでください

核兵器と同じような危険をはらむので、脱原発を実現すべきだ
①34.3
②38.3
③44.1
④13.4

核兵器とは異なる「 平和利用」だから、有効に活用していくべきだ
①47.1
②41.1
③39.2
④69.8

軍事利用を含めて原子力開発は重要であり、推進すべきだ
①1.6
②0.9
③0.9
④4.1

その他
①9.1
②10.9
③6.6
④8.7

分からない
①6.9
②8.6
③6.6
④4.1

無回答
①0.9
②0.3
③2.6
④0.0

日本をはじめとする同盟国の安全を保障するため、現状として米国の核兵器は必要と思いますか

思う
①29.5
②24.0
③28.6
④41.9

思わない
①37.4
②46.0
③39.2
④17.4

分からない
①31.8
②29.4
③29.1
④40.1

無回答
①1.3
②0.6
③3.1
④0.6

近い将来、世界から核兵器をなくすこと(核兵器廃絶)はできると思いますか

思う
①8.5
②10.0
③6.6
④8.1

思わない
①70.8
②64.6
③68.7
④86.0

分からない
①19.8
②25.4
③21.6
④5.8

無回答
①0.9
②0.0
③3.1
④0.0

核兵器廃絶に向けて自国の政府は真剣に取り組んでいると思いますか

取り組んでいる
①6.7
②8.0
③6.2
④4.7

十分ではないが評価できる
①25.9
②31.1
③15.4
④29.1

どちらかといえば不十分
①31.4
②34.0
③32.6
④24.4

真剣とは思えない
①15.2
②12.9
③17.6
④16.9

分からない
①20.7
②14.0
③27.8
④25.0

無回答
①0.1
②0.0
③0.4
④0.0

広島、長崎の被爆体験は、核戦争の防止や世界の平和に影響を与えてきたと思いますか

思う
①36.4
②45.1
③40.5
④13.4

ある程度思う
①49.8
②46.9
③47.6
④58.7

あまり思わない
①7.6
②4.3
③6.6
④15.7

思わない
①1.7
②0.6
③1.3
④4.7

分からない
①3.5
②1.7
③3.1
④7.6

無回答
①0.9
②1.4
③0.9
④0.0

自国で原爆被害の実態は十分知られていると思いますか

知られている
①9.7
②5.7
③12.8
④14.0

ある程度知られている
①46.3
②42.9
③50.7
④47.7

あまり知られている
①33.9
②39.1
③28.2
④30.8

知られていない
①7.3
②9.7
③4.8
④5.8

分からない
①2.5
②2.6
③3.1
④1.7

無回答
①0.1
②0.0
③0.4
④0.0

被爆者や支援者は被爆体験をいっそう世界に伝え、核兵器廃絶を促そうとしています。そのためにはどうするのがいいか、自分の考えに近いものを選んでください=三つまでの複数回答

核兵器の非人道性に焦点を当て、国際社会に知ってもらう努力をする
①62.3
②61.4
③60.4
④66.9

日本政府が国連や国際会議の場でリーダーシップを発揮する
①25.4
②27.7
③22.9
④23.8

核兵器大国である米国の政府と世論に訴えて、米国の行動を促す
①21.9
②20.6
③19.8
④27.3

日本国民がアジアへ の戦争加害などを直視し、反省を深めることが前提だ
①17.6
②20.6
③16.3
④13.4

世界中のさまざまな戦争被害に目を向け、被害者と連携することで核兵器廃絶への関心も高める
①40.3
②41.7
③36.1
④43.0

原発事故や核実験による放射能被害に注目し、脱原発の運動とも連携する
①25.0
②14.6
③22.9
④48.8

その他
①3.3
②2.9
③1.3
④7.0

分からない
①4.8
②2.9
③7.0
④5.8

(2015年5月9日朝刊掲載)