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連載 被爆70年

千葉県

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原爆死した姉は憲法9条になったのだと私は思っています。その9条のある平和憲法のもとで、69年間日本人は戦争で殺されたり殺したりしていないことを、もっと声に出して言っていかなくてはならないと思う。

69歳以下  女性

私は、語りべ活動として、小学校、中学校巡りをやっています。子供達は真剣な顔をして、しっかり聞いてくれます。そして、口々に「戦争は絶対にやってはいけません」。沢山の子供達が、そう思っています。戦争のむごさ、悲惨さ、そして平和の尊さ、大切さを殆どの子供達が分かってくれています。被爆者は、もう高齢者ばかりです。いつまで生きられるか分かりません。これからは、国をあげて、みんなで意識を高めて行くべきです。決して忘れてはなりません。被爆者は私達でもう沢山です。

80歳代  女性

たった1つの原子爆弾が炸裂したため、たくさんの命が失われた。夢をえがいていた子ども達、家族のためにと働いていた両親が、人生の半ばでなくなった無念さ、被爆の後遺症で今なお苦しんでいる人々の事を忘れる事なく、平和憲法を守り、皆が「幸せ」と思えるような社会になるよう、平和の尊さを感じられるよう、教育によって戦争はいけないと教えて行きたい。戦争は人間がおこすのだからやめる事もできるはずと信じて。大切な命が消える事を考えよう。さみしさ、悲しさを自分のものとして考えよう。一人一人の力は微力でも無力ではない。力が集まれば大きくなる。皆で安心にくらせる世の中にするのも夢ではない。国をこえて地球全体の事としてとらえできる事は…みんなで考えよう。

70歳代  女性

広島・長崎への原爆投下から70年を迎えるに当たり、日本の資産ともいえる下記の2点を若い人たちにも守り、追い求め続けてほしいと願っています。
(1)戦争をする国にしてはならない。
戦争はいったん始まれば、双方に憎しみがふくらみ、狂気を生みます。戦時国際法では、一般の人たちをも標的にした無差別攻撃は禁じられていますが、国と国の総力戦になった近現代の戦争は、何でも有りの無差別攻撃になりがちです。「核兵器は戦争の抑止力になる」という主張もありますが、狂気の中では何が起こるかわかりません。
(2)被爆体験を共有し、核廃絶を推進する。唯一の被爆国日本。悲惨な体験ですが、核廃絶を推進する上では一つの資産と考えたいのです。核廃絶、核不拡散への動きは続いていますが、その歩みは遅々としています。平和、核兵器に関心のある人は、若くても、被爆者でなくても、被爆者団体を訪ね、被爆体験を聴いたり、勉強したりして、語り部の役目を受け継いでいただければ、と思います。

70歳代  男性

ノーベル平和賞が、パキスタンの少女マララさんへ授与された事が示す様に、少年期教育が一層大事にされなければなりません。それも、日本が平和国家を目指す為に、現行「日本国憲法」の教育の充実が不可欠であります。平和的生存権の理念を国民一人一人が、自分のものとできたなら、人間の尊厳ある生き方を考える人が育った筈だと思えてなりません。そしたら戦争と平和を想像し得る人が育ち、人の命が優先される諸政策を行う政治も生まれる、と信じます。若い方々が憲法を学ぶことから、諸政策を考える人間になって下さる様に微力を尽くしたいです。

70歳代  男性

命あるかぎり語り続けて行く事で、次世代の人々に核兵器の存在を知らせ、「これからは皆さんの時代です。大人が間違った考えで戦争をしそうになったら、皆さんが止めて下さい」とメッセージを送ります。

70歳代  女性

日本にいい制度がひとつある。「核の傘」での抑止力を信じている日本でも外務省には「非核特使」という資格がある。日本の若者はその「非核特使」として国連や世界の舞台に飛び込み平和を築こうと叫んで欲しい。平和を求める国家「日本」として自ら世界に示すために8月6日を「平和の日・ヒロシマ」、8月9日を「平和の日・ナガサキ」とする国民の休日をまず日本で作り、その上で世界の諸国にもその休日を作ってくださいと、「非核特使」としての姿で世界に呼びかけて欲しい。

70歳代  男性

いずれ10年もたてば被爆者は激減します。被爆団体もいずれ解散状態になります。(同じ考え方が通用する)他の平和団体と連携を強め、平和運動の核の一つとすべきかと考えます。

80歳代  男性

地域に核持ち込みや保有を認めない「非核兵器地帯条約」などのことも知られていない。国内はもちろん、国外でも知らせることが必要であり、運動に自信を持つことになるのでは。

80歳代  男性

平和運動は、日本の若者にとっても、当然必要なことだと思う。しかし、この運動は、果たして実際の効果をあげているだろうか。核兵器を所有する国が、核兵器を持たない国の人たちを威嚇する道具に使っているという、本音の部分を忘れてはならないと感じる。この冷厳な事実を、歴史的に省みながら、若者はもっと、研究してほしい。それを踏まえて、いかに平和を守るかを考えてほしい。

80歳代  男性

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