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広島市中央図書館移転 エールエールA館 3フロアを取得へ

 広島市は3日、中央図書館(中区)など3施設をJR広島駅前の商業施設「エールエールA館」(南区)に移転させる計画で、現在は百貨店の福屋広島駅前店やジュンク堂書店が入る8~10階の3フロアを中心に取得する方針を明らかにした。A館の別フロアに同書店を残すことも含めて協議を続けているという。

 市の計画では、現在同じ建物にある中央図書館と映像文化ライブラリー、近くにあるこども図書館をA館に移転させる。市が取得を予定するA館の8~10階や1階の一部の延べ床面積は計約1万3千平方メートルで、3施設の現在の計約1万平方メートルを上回る。

 A館を運営する市の第三セクター「広島駅南口開発」(南区)によると、A館の8、9階には現在、衣服や子ども用品などを扱う福屋のテナントが入居。10階には同書店やクリニックが入っている。

 今後の対応について福屋(中区)は取材に「広島駅南口開発と協力しながら、駅周辺の商圏活性化につながるよう検討していきたい」と説明。丸善ジュンク堂書店(東京)は「今後具体的な話があり次第、検討する」とコメントした。

 図書館の建物は築46年で老朽化が進んでおり、市は駅前への移転で情報発信の強化やにぎわいづくりにもつなげる方針。2025年度中の開館が目標で、22年度一般会計当初予算案に移転のための基本・実施設計費やフロア取得に向けた不動産鑑定費を計上している。 (余村泰樹、筒井晴信)

(2022年2月4日朝刊掲載)

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