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[G7サミット ヒロシマへ] 広島県市トップらに期待感(2022広島サミット)

 2023年の先進7カ国首脳会議(G7サミット)の舞台となる被爆地広島。県、市、地元経済団体のトップは9日、ロシアのウクライナ侵攻下で被爆の惨状を各国首脳に伝える意義を岸田文雄首相(広島1区)に訴えた。首相から前向きな返答があったことを喜び、地元経済に対する波及効果への期待も口にした。

 湯崎英彦知事、松井一実市長、広島商工会議所の池田晃治会頭は面会後、官邸ロビーで取材に答えた。松井市長はG7首脳による被爆者面会や原爆資料館の見学の要望に、首相から色よい返事があったと明かし「被爆の実相を伝える絶好の機会になる」と歓迎。湯崎知事も「現下のウクライナ情勢の中で意義深いサミットになる」と続けた。

 年明けから「サミット広島誘致推進協議会」で会長を務める松井市長は、米英仏の核兵器保有国のリーダーがそろって広島の地を踏む意味を説いた。「核のボタンを押す権限のある人が原爆資料館を見て、(核を)使った後の結末を頭に入れてもらうことが、その後の政策展開に重要だ」

 サミットでは政府要人に加え、各国の政府関係者や多くのメディアが広島に集まる。池田会頭は「新型コロナウイルス禍で苦しんでいる観光、飲食業者の皆さんが喜んでいる。オール広島でおもてなしをやっていきたい」と力を込めた。(樋口浩二、口元惇矢)

(2022年6月10日朝刊掲載)

[G7サミット ヒロシマへ] 首脳と被爆者 面会へ調整 首相、広島市長らに意向

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