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社説・コラム

[サミット同行記] おもてなし 地元色豊か

 南アルプスに近いドイツ南部の青空に、赤や紺の民族衣装が映える。現地で先進7カ国首脳会議(G7サミット)が開幕した26日。各国の政府専用機が到着したミュンヘンの空港には100人ほどの男女が集い、歓迎ムードに包まれた。

 男性は羽根付きの帽子をかぶり、短めのズボン。昔の兵隊の格好だろうか、長い銃をかついでの行進も披露された。女性は幅広の青いロングスカート。岸田文雄首相(広島1区)たち各国首脳が姿を見せると、楽器の演奏が始まった。かの有名なエアフォースワンも近くに駐機。バイデン米大統領も、地元色豊かな出迎えを喜んだことだろう。

 羽田空港からのフライトは約15時間。ウクライナへの侵攻を続けるロシアの上空を避けるため、2時間分ほど遠回りしたという。

 長旅にも岸田首相の表情には疲れの色は見えなかった。「来年のサミットは地元広島市での開催。次期議長だから気持ちの入り方が違うのだろう」と政府関係者。各国首脳はもとより、大勢の随行員や報道関係者たちも訪れる。広島ならではの「お・も・て・な・し」をどう演出するか。みんなで知恵を絞りたい。(境信重)

(2022年6月27日朝刊掲載)

G7、物価高対応で連携 独サミット開幕 対露圧力強化へ

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