×

ニュース

政権1年「最善尽くした」 岸田首相 国葬批判受け止めも 中国新聞インタビュー

 首相は29日、政権発足1年の10月4日を前に、官邸で中国新聞のインタビューに応じた。政権運営を「最善を尽くした」と振り返りながらも、支持率急落を招いた安倍晋三元首相の国葬については「国民の意見や批判を重く受け止める」と述べた。政権浮揚に向け経済政策に力を注ぎ、来年5月に地元の被爆地広島で開く先進7カ国首脳会議(G7サミット)など、外交・安全保障でも成果を挙げる決意も示した。

 新型コロナウイルス対応やロシアによるウクライナ侵攻などに触れ「決断と実行の連続の中で最善を尽くした」と話した。

 安倍元首相の国葬に関しては「厳粛かつ心のこもった形で送ることができた」とする一方、国民の間に批判があることを認め「今後に生かしていかなければならない」と述べた。

 10月3日召集の臨時国会を控える中、物価高の追加対策で補正予算を組む考えを表明。看板の経済政策「新しい資本主義」については、新興企業を5年で10倍にするとした。

 広島サミットで重要テーマとなる「核兵器のない世界」。核戦力の透明性向上など5項目の行動計画「ヒロシマ・アクション・プラン」の具体化を図るとした。外交・安全保障政策の長期指針「国家安保戦略」など3文書の年内改定を巡っては、反撃能力(敵基地攻撃能力)の保有を視野に入れる姿勢を示した。(樋口浩二)

(2022年9月30日朝刊掲載)

経済成長・生活安定に力 核なき世界へ国際社会導く 岸田首相インタビュー詳報

年別アーカイブ