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放影研 10階建て新施設 移転先 広島大霞に建設へ

 日米両政府が共同運営する放射線影響研究所(放影研、広島市南区)の広島大霞キャンパス(南区)への移転で、放影研と広島大が10階建ての新たな研究施設の建設を計画していることが27日、分かった。移転後にそろって入居し、共同研究を進める。2023年度内の着工を目指している。

 広島大の越智光夫学長がこの日、中国新聞の単独インタビューで明らかにした。計画では、霞キャンパス内の医学資料館東側にある、産学官の共同研究施設「ひろしま医工連携・先進医療イノベーション拠点棟」を解体して、敷地を用意。放影研と広島大が新たな研究施設を新築する。10階建て延べ約7700平方メートルのうち、1階を広島大も使用する。

 広島大は敷地を放影研側に賃貸。建設費の一部も負担するという。また、放影研は、政府が23年度予算案で確保する補助金を申請することにしている。

 放影研は18日、霞キャンパスへの移転方針を正式決定し、広島大に申し入れていた。広島大は26日に役員会を開き、受け入れを正式に決めた。越智学長は「連携強化で新たな共同研究ができる。放影研には医療部門がなかったため、被爆者の健康にも貢献できる」と話している。(小林可奈)

(2023年1月28日朝刊掲載)

放影研 霞キャンパスに新施設 「人類の健康に貢献」 広島大越智学長 共同研究に期待

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