核なき世界「思い共有」 岸田首相 あす政権発足2年 「政治とカネ」改革誓う
23年10月3日
岸田文雄首相は2日、政権発足2年となる4日を前に官邸で中国新聞のインタビューに応じた。「先送りできない課題に向き合い、勇気を持って取り組んできた」と振り返り、核兵器のない世界に向けて被爆者と「間違いなく思いは共有している」と述べた。後を絶たない「政治とカネ」問題については自民党改革を続ける考えも示した。
被爆者の思いを重く受け止めていると述べ、「具体的なものを見ていただく努力をしていかなければならない」と強調。昨年夏の核拡散防止条約(NPT)再検討会議で自ら提唱した核戦力の透明性向上などの行動計画「ヒロシマ・アクション・プラン」の具体化に力を尽くすと訴えた。
経済政策では企業の賃上げが広がりつつあると説明。原発再稼働の旗を振る理由については「エネルギーの安定供給と気候変動への対応」とし、原子力規制委員会の審査態勢の下で「いかなる事情より安全性を優先する」と述べた。
「政治とカネ」問題が尽きない。2019年参院選広島選挙区の大規模買収事件を巡っても、当時官房長官だった菅義偉前首相らの関与が疑われる証拠が先ごろ明らかになった。首相は、21年秋の自民党総裁選で示した党改革に触れ「国民に信頼される政党であるためには自ら変わらねばならない。改革の努力は続ける」と誓った。
20日召集予定の臨時国会を見据え「経済対策にしっかり取り組むことに尽きる」とし、衆院解散・総選挙は「今は考えてない」と述べた。来年秋の総裁選への態度は「先送りできない課題に取り組むことがどう評価されるかだ」と明言を避けた。(樋口浩二)
(2023年10月3日朝刊掲載)
岸田首相インタビュー詳報 防衛強化・積極外交進める 解散 今は考えていない
被爆者の思いを重く受け止めていると述べ、「具体的なものを見ていただく努力をしていかなければならない」と強調。昨年夏の核拡散防止条約(NPT)再検討会議で自ら提唱した核戦力の透明性向上などの行動計画「ヒロシマ・アクション・プラン」の具体化に力を尽くすと訴えた。
経済政策では企業の賃上げが広がりつつあると説明。原発再稼働の旗を振る理由については「エネルギーの安定供給と気候変動への対応」とし、原子力規制委員会の審査態勢の下で「いかなる事情より安全性を優先する」と述べた。
「政治とカネ」問題が尽きない。2019年参院選広島選挙区の大規模買収事件を巡っても、当時官房長官だった菅義偉前首相らの関与が疑われる証拠が先ごろ明らかになった。首相は、21年秋の自民党総裁選で示した党改革に触れ「国民に信頼される政党であるためには自ら変わらねばならない。改革の努力は続ける」と誓った。
20日召集予定の臨時国会を見据え「経済対策にしっかり取り組むことに尽きる」とし、衆院解散・総選挙は「今は考えてない」と述べた。来年秋の総裁選への態度は「先送りできない課題に取り組むことがどう評価されるかだ」と明言を避けた。(樋口浩二)
(2023年10月3日朝刊掲載)
岸田首相インタビュー詳報 防衛強化・積極外交進める 解散 今は考えていない