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「被服支廠に観光客を」 国交相、呼び込みへ意欲

 斉藤鉄夫国土交通相は5日の参院国土交通委員会で、広島市南区の被爆建物「旧陸軍被服支廠(ししょう)」について「観光という形で多くの人に来てもらえる工夫を、国として進めたい」との意欲を示した。

 無所属の三上絵里氏から、国の重要文化財に指定される見通しの被服支廠を巡り、保存や活用への考えを問われた。斉藤氏は「被爆の実相を後代に伝えるものとして残さなければいけない」と強調。「文化遺産としての価値を残しながら」とした上で、観光の取り組みを「国交省としても進めたい」と答弁した。

 三上氏は、国連教育科学文化機関(ユネスコ)の「世界の記憶」国際登録に向けて共同申請された「広島原爆の視覚的資料―1945年の写真と映像」にも言及。「物言わぬ被爆の証人は貴重な文化遺産だ」と重要性を訴えた。(山本庸平)

(2023年12月6日朝刊掲載)

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