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「世界の記憶」審査本格化へ 登録目指す広島原爆写真

 国連教育科学文化機関(ユネスコ)の「世界の記憶」の国際登録へ、広島市と中国新聞社など報道機関5社が共同申請した「広島原爆の視覚的資料―1945年の写真と映像」の審査が2024年、本格化する。歴史的重要性などを基準に専門家たちが判断。25年春のユネスコ執行委員会で可否が決まる見通し。

 申請資料は、1945年に広島市内や近郊で撮影された原爆記録写真1532点と動画2点で構成。日本政府が有識者の意見を踏まえて23年11月28日に推薦を決め、29日にユネスコへ申請書を提出した。ユネスコは受領可能な申請かどうかを審査した上で、記録保存の専門家たちにより具体的な評価を進める。

 米軍による原爆投下当日の市民の惨状をはじめ、申請資料に含まれる代表的な写真は原爆資料館(中区)に展示されている。市が被爆当時の街の状況を伝えるために市内45カ所に設置している「原爆被災説明板」にも使われている。(編集委員・水川恭輔)

(2024年1月5日朝刊掲載)

ヒロシマ伝える 街角の写真 ユネスコ「世界の記憶」候補に

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