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騒音指数 11地点で最大 岩国基地周辺23年度 艦載機移転以降

 山口県基地関係県市町連絡協議会は7日、米軍岩国基地(岩国市)周辺の2023年度の航空機騒音状況をまとめた。岩国市、大竹市などの28測定地点のうち11地点で、うるささ指数(W値)が基地への米空母艦載機移転が完了した18年度以降で最大となった。

 国、県、岩国市が測定する34地点のうち、18年度から6年連続で計測した28地点のW値を比較した。移転後の最大となった11地点で最も大きな値は基地南側の岩国市尾津町の75・5で、同市三笠町の72・1、同市由宇町港の69・2と続いた。大竹市西栄は18年度比で9・7ポイント増の54・9。唯一の5年連続増となり、増加幅も最大だった。

 艦載機移転前の12~16年度平均との比較では、比較可能な21地点のうち20地点でW値が増えた。増加幅の最大は岩国市三笠町の7・5ポイント。廿日市市宮島町は5・4ポイント増、大竹市阿多田島は4・8ポイント増だった。

 協議会は県と岩国市、柳井市、和木町、周防大島町で構成。県岩国基地対策室はW値の悪化について、艦載機が例年より長く基地で訓練を繰り返し、飛来した空軍機が7月に米軍の大規模演習に参加した影響とみる。W値は航空機騒音の評価指標の一つで、75以上のエリアが国の住宅防音工事の助成対象となる。(川村奈菜)

(2024年5月8日朝刊掲載)

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