×

ニュース

[ピース・シーズ] 世界の若者は原爆に衝撃 ジュニアライターがアンケート 「これほどとは」「廃絶し違法に」 広島

 平和をテーマに取材、活動している中国新聞ジュニアライターは、ヒロシマ学習のため広島市を訪れた海外50カ国・地域の10、20代の1031人に、原爆・核兵器と平和についてアンケートした。多くが、原爆資料館(中区)の見学で想像以上の悲惨さに衝撃を受けたと回答。世界平和を阻む要因では、「テロ」がトップ。「核兵器」は東アジアの若者で目立った。(二井理江)

 アンケートは、7月28日~8月8日に山口市で開かれたボーイスカウトの国際大会「世界スカウトジャンボリー」の参加者が、「ピースプログラム」で広島市を訪れた際に実施した。

 広島での平和学習による核兵器の認識について「原爆について知っていたが、これほどひどいとは知らなかった。恐怖心でいっぱいになった」(バングラデシュ15歳男子)など、多くが想像以上の被害だったと記述。「次の学期には原爆についての本を読んでみます」(スウェーデン15歳男子)と、さらに学ぶ姿勢を示す声もあった。

 中には「日本人に原因がある」(インドネシア15歳男子)「悲しいことだが核兵器は必要だった」(米国14歳男子)といった答えも。クロアチア16歳女子は「ここに来て大量破壊兵器は廃絶し、違法とすべきと確信した」と書いていた。

 「平和を阻むもの」(三つまで回答)は、テロ、人種差別、宗教による対立がトップ3。テロは、地域にほぼ関係なく選ばれた。人種差別は、ポルトガルやコロンビア、ペルーなどで半数以上が選んだ一方、カンボジア(0・0%)香港(11・5%)台湾(22・2%)とアジア圏は少なかった。宗教による対立は、ベルギー、インドネシアは約半数だったが、韓国、台湾は1割未満だった。

 核兵器は4番目に多かった。台湾(66・7%)韓国(50・0%)香港(46・2%)オーストラリア(同)で高かった。

Peace Seeds ヒロシマの10代がまく種(第15号)

(2015年8月13日朝刊掲載)

年別アーカイブ