×

ニュース

平和研究機関設置へ広島市検討 旧広島大理学部1号館

 広島大本部跡地(広島市中区)の被爆建物、旧理学部1号館の活用策を巡り、松井一実市長は10日、年内に市、広島大と市立大の3者で、新たな平和研究機関の設置に向けて検討を始めると明らかにした。2019年度中に施設整備の内容などを盛り込んだ基本計画を策定する。

 この日の市議会一般質問で答弁した。松井市長は、11月末に両大学に対してそれぞれ、広島大平和センター(中区)と市立大広島平和研究所(安佐南区)を1号館に移転するよう要請したと説明。「3者で施設の改修内容や改修後の運営体制などを協議する。平和に関する教育研究と情報発信の新たな拠点となるように取り組む」と述べた。

 市は17年3月、1号館の正面部分を保存する方針を決定。ことし2月に設けた有識者検討会が議論を重ね、活用策の提案をまとめていた。11月26日の市の有識者懇談会で、「ヒロシマ平和教育研究機構」(仮称)の新設などを求める検討会の提案を市が報告していた。(江川裕介)

(2018年12月11日朝刊掲載)

[インサイド] 「知の拠点」具体化へ一歩 平和研究機関設置へ広島市検討 旧広島大理学部1号館

年別アーカイブ