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連載・特集

渋沢栄一と岡山 <5> NHK岡山放送局

制作者の思い 番組発信

 大河ドラマ「青天を衝(つ)け」で、渋沢栄一と郷土の縁をつなぐのが、地元のNHK岡山放送局(岡山市北区)だ。渋沢が農兵募集のため今の井原市を訪れた史実を描いた6月13日の放送前の5日間、関連企画を展開。渋沢ゆかりのスポットや、県出身でチーフ演出の黒崎博さん(52)のインタビューを放送し、関心を高めた。放送局ロビーには、今も関連のポスターが並んでいる。

 「予想外のリアクションがあって、よかった」。企画を手掛けた竹内秀樹放送部長(53)は振り返る。6月7~11日、午後6時からの県内ニュースで約5分間のコーナーを設け、ゆかりの地や収録風景を紹介した。いずれも同局のカメラマンたちが東京や井原市に出向き、直接取材したという。

 黒崎さんのインタビューは最終回(約8分)で放送した。ドラマ制作者の思いも伝わってか、視聴者の反響も大きかった。「岡山と接点があったのを知らなかった」「番組を楽しく視聴できそう」「ドラマだけでなく俳優の真剣な表情を見ることができた」などの声が寄せられたという。「ドラマも渋沢の出世につながる内容で、企画を展開しやすかった」と竹内部長。

 「渋沢のゆかりの地に足を運ぶきっかけになると思う」。竹内部長とコーナーを一緒に制作した企画編成部の吉位鉄志さん(31)は、渋沢の今後の人生ドラマに期待を込めた。(中島大)=おわり

(2021年8月20日朝刊掲載)

渋沢栄一と岡山 <1> 企画展

渋沢栄一と岡山 <2> 校内の墨書

渋沢栄一と岡山 <3> PR列車

渋沢栄一と岡山 <4> 友好の人形

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