人生は平たんではない。今まで、平均寿命まで生きて、ピンピンコロリを目標にしていたが、昨年十月にがんと診断され、半年間、専門病院で手術と化学療法を受けた。ケアする立場のナースが患者になった時、風景がどう見えるのか、体験をつづることにしたい。 まにわ・きょうこ　訪問看護婦。 51年広島県生まれ。広島女学院大卒。 看護婦となり、聖路加看護大大学院修了。 96年から訪問看護ステーション・ピース所長。 翌年日本看護協会の地域看護専門看護師に認定される。 広島市中区。 連載「ナースのがんつれづれ」に反響（2001．9.3） (1) ことの始まり 突然患者に…募る不安 (2001.5.6) (2) 思い込み 「良性」と太鼓判押され (2001.5.13) (3) 落とし穴 視線そらす夫「まさか…」 (2001.5.20) (4) 告　　知 不信と怒り「どうして」 (2001.5.27) (5) 主治医と出会う プロの気迫に思い熱く (2001.6.3) (6) 情報集め 検査のたび何でも質問 (2001.6.10) (7) 同病相励ます 経験者の言葉が後押し (2001.6.17) (8) 治療始まる 抗がん剤で髪が抜けた (2001.6.24) (9) 毛が抜けて 体の神秘に気付き感謝 (2001.7.1) (10) 夜の語り 同病女性の手を握り涙 (2001.7.8) (11) 食べる楽しみ 退院後のごちそう夢想 (2001.7.15) (12) 外　　出 久々のビール「うまい」 (2001.7.22) (13) 年末年始 先生に何かあったら… (2001.7.29) (14) 仲間の死 身も心もすくむ思い (2001.8.5) (15) 手術前の検査 先生汗だく、私くたくた (2001.8.12) (16) 黙っていない 疑問や注文　遠慮は無用 (2001.8.19) (17) 私の亡き後 葬儀・保険…個条書きに (2001.8.26) (18) 手　　術 ４時間　まな板のコイ (2001.9.2) (19) 一夜明けて 一日がかり「ガスが出た」 (2001.9.9) (20) 病理の結果 「異常なし」に喜びじわり (2001.9.16) (21) イチロー効果 免疫・治癒力　上向く感じ (2001.9.23) (22) し　び　れ 根気よく年単位で治療 (2001.9.30) (23) 友の支え うれしい細かな気配り (2001.10.7) (24) 患者はお客様 心地よく過ごせる場に (2001.10.14) (25) 退院の準備 気持ち軽やか、１泊旅行 (2001.10.21) (26) 晴れのち雨 退院目前、熱が引かない (2001.10.28) (27) お任せはいや 意見言えば納得がいく (2001.11.4) (28) 話がしたい 不安吹き飛ばす気配り (2001.11.11) (29) 腹帯騒ぎ 持参品の事前説明丁寧に (2001.11.18) (30) 母の入院 病人から介護する側に (2001.11.25) (31) 親をみる 体と折り合いつけ奮闘 (2001.12.2) (32) 在宅介護 体にムチ打ち母みとる (2001.12.9) (33) 五　十　肩 「時間くれば治る」にホッ (2001.12.16) (34) 職場に戻る 焦らず体力つけながら (2001.12.23) (35) 外来受診 入院仲間に元気もらう (2001.12.30) (36) 新しい年 年賀状・メールに胸熱く (2002.1.13) (37) 患者会がほしい 情報交換で不安解消 (2002.1.20) (38) 部屋探し 交渉実り患者会の足場 (2002.1.27) (39) お話に行く 元気なお年寄りに脱帽場 (2002.2.3) (40) 地域の支え 山間の町、温かな心実感 (2002.2.10) (41) リンパ浮腫 発病予防へ運動始める (2002.2.17) (42) 死を思う 父母の愛、出会いに感 (2002.2.24) (43) 出　会　い 一番励まされるのは私 (2002.3.3) (44) 柳原さんに会う 「新しい生き方」に共感 (2002.3.10) (45) 患者の心 以前よりすっと伝わる (2002.3.17) (46) 桜が咲いて 人生の哀歓　重なる思い (2002.3.24) (47) また会う日まで 込み上げる感謝の思い (2002.3.31)