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反核への行動力 感動呼ぶ 広島 サーローさんの映画公開

 核兵器禁止条約が発効した22日、カナダ在住の被爆者サーロー節子さん(89)の生い立ちや反核運動にささげてきた半生、条約実現へと行動する姿を追ったドキュメンタリー映画の公開が広島市中区の八丁座で始まった。2月4日まで。

 映画は「ヒロシマへの誓い サーロー節子とともに」(82分)。13歳だった広島での被爆体験や、米国で若者たちに証言活動をする様子を紹介。原爆で犠牲になった広島女学院高等女学校(現広島女学院中高)の級友らを思い、核兵器禁止条約の交渉会議で平和への思いを外交官たちに切々と訴えるシーンなどを収める。

 被爆2世で南区出身の竹内道さん(65)=米ニューヨーク=がプロデューサーを務めた。サーローさんに背を押された竹内さんが、それまで知らなかった家族の被爆体験を自らたどる姿も同時並行で展開する。

 初回上映に約50人が訪れた。友人と鑑賞した主婦山本紀子さん(80)=安佐南区=は「条約の発効がサーローさんをはじめ、多くの人の勇気ある行動で実現したのだと分かった。私も核は必要ないと声を上げ続けていきたい」と話していた。(新山京子)

(2021年1月23日朝刊掲載)

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