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広島知事 透明性高い政治基盤に 広島市長 ヒロシマの心を中心に

 29日の自民党総裁選に勝利した岸田文雄前政調会長へ、地元・広島県の首長が相次いで祝意を示した。政治への信頼回復や国内外の課題解決へ手腕の発揮を望んだ。

 湯崎英彦知事は県庁で報道各社の取材に答え、岸田氏の総裁就任を「誇りに思う」と喜んだ。新型コロナウイルス対策や東京一極集中の是正を課題に挙げ、「地元なので広島県にいいことがあるといいなと思うのは、遠慮した方がいいと思う。日本の課題の解決が広島の課題解決につながる」と力を込めた。透明性の高い政治を基盤にした安定的な政権運営も求めた。

 広島市の松井一実市長は市役所での取材に「ヒロシマの心を中心に据え、平和や外交の仕事をしていただける」と、平和行政や核兵器廃絶の推進に期待を高めた。特に日本政府が背を向ける核兵器禁止条約の締約国会議が来年3月に開かれるのを踏まえ「政府が(核保有国と非保有国の)橋渡し役を担うのならば、オブザーバー参加を打ち出してほしい」と訴えた。

 福山市の枝広直幹市長は「最大の課題である新型コロナ対策に取り組み、活力ある経済と地方の実現へ活躍してほしい」とのコメントを出した。(岡田浩平、久保田剛)

(2021年9月30日朝刊掲載)

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