 |

|
日本の原子力が揺れている。東京電力はトラブル隠し問題で一時は全17基が停止し、巻原発(新潟県)、珠洲原発(石川県)の新設計画は相次いで断念、凍結に追い込まれた。高速増殖炉原型炉「もんじゅ」は1995年のナトリウム漏れ事故以来止まったままで、青森県六ケ所村の使用済み燃料の再処理工場も工事のトラブルで稼働が遅れている。電力需要の伸び悩みや電力自由化も加わり、原子力は今、転換点を迎えている。昨年連載した「欧米からの報告」、今年の「アジアからの報告」に続き、日本の原子力を取り巻く立地や安全、核燃料サイクル、放射性廃棄物など、最新の課題を追う。
(編集委員・宮田俊範、写真も) |
|
 |