名月 厳島神社の本社祓殿の上空に浮かぶ中秋の名月（０６年１０月６日）

島をあちこち訪ね歩いているうちに四季が巡った。神、自然、人がそれぞれに、また一緒に織りなすドラマと出合った。鮮やかな色彩、生き生きとした営み、厳かな祈りの時間…。切り取ってきた神の島の魅力の数々を、もう一度ふり返ってみた。 ・・・全文を読む ※「神宿る」は、写真を田中慎二、藤井康正が、文は岩崎誠、田原直樹、梨本嘉也が担当しました。

１．寝観音−聖と俗の島　見守る稜線(05.11.6) ２．夜の舞楽−闇と溶け合う濃密な時(05.11.13) ３．大鳥居−巨木の迫力　旅人を魅了(05.11.20) ４．紅葉−彩る自生種　暮らし潤す(05.11.27) ５．厳島合戦−敗軍の将　追いつめられ(05.12.4) ６．アナゴ漁−原始林の恵み　追い求め(05.12.11) ７．千畳閣−多様な祈りを包む空間(05.12.18) ８．巨石信仰−多様な祈りを包む空間(05.12.25) ９．鎮火祭−変わらぬ願い照らす炎(06.1.1) １０．朱の回廊−幾多の危機　島民が救う(06.1.8) １１．シカの通勤−薄らぐ野生　餌求め下山(06.1.15) １２．町家通り−江戸情緒　生活に息づく(06.1.22) １３．杓子供−島を潤した名産に感謝(06.1.29) １４．雪景色−厳かな静寂　伝説息づく(06.2.5) １５．潮汲み−一日の始まり　感謝込め(06.2.12) １６．漁り−照らした獲物　心躍る(06.2.19) １７．一日参り−月初め　「福と徳」もらう(06.2.26) １８．もみじまんじゅう−職人の心意気ぎっしり(06.3.5) １９．檜皮の物語−苦難を越えて希望の章(06.3.12) ２０．ミサゴ−森と海がはぐくんだ翼(06.3.19) ２１．雛めぐり−娘見守る優しさに触れ(06.3.26) ２２．アセビ−パチと花の音　春に笑み(06.4.2) ２３．潮干狩り−旬の味覚　原始林に感謝(06.4.9) ２４．桜−時代超えて思い出満開(06.4.16) ２５．神能−満ちる潮　舞台装置の妙(06.4.23) ２６．海食門−波が彫刻　岩場のアート(06.4.30) ２７．表参道−つなぐ灯　客の顔思って(06.5.7) ２８．イワタイゲキ−砂浜に群落たくましく(06.5.14) ２９．御鳥喰−巡拝の途　神鴉との遭遇(06.5.21) ３０．自然林−生命息づく初夏の緑陰(06.5.28) ３１．狛犬−「尻上がり」姿　愛らしく(06.6.4) ３２．シダ−種の宝庫　かご材料にも(06.6.11) ３３．船旅−行き交う航跡　今も昔も(06.6.18) ３４．弁財天ご開帳−島民の信仰集め１２００年(06.6.25) ３５．ホタル−闇の森舞う無数の閃光(06.7.2) ３６．シオマネキ−「白扇」干潟で振り振り(06.7.9) ３７．管絃祭−水面を渡る厳かな調べ(06.7.16) ３８．ウスキキヌガサタケ−弥山にふんわりマント(06.7.23) ３９．滝−弥山の懐　人知れぬ清水(06.7.30) ４０．ハマゴウ−砂浜包む清らかな香り(06.8.6) ４１．御床神社−波間に浮かぶ亀裂　厳か(06.8.13) ４２．花火−空に　水面に　光の扇舞う(06.8.20) ４３．宮島踊り−海安かれ　鎮魂の舞５００年(06.8.27) ４４．ミヤジマトンボ−潮風に舞う姿　たおやか(06.9.3) ４５．誓真釣井−島を潤す水　感謝の法要(06.9.10) ４６．高潮の夜−迫る海　ぎりぎりの調和(06.9.17) ４７．宮島彫−唯一の職人　伝統技に魂(06.9.24) ４８．たのもさん−農作物への謝意　海渡る(06.10.1) ４９．サル−森の恵み豊か　続く繁殖(06.10.8) ５０．秋の暮れ−島包む朱　美しく燃えて(06.10.15)